オオクニヌシ

出雲大社の大国主命は浮気者?恋愛物語や縁結びの由来を古事記の神話から解説!

2020年1月30日

出雲大社といえば、縁結びの神社としてとても有名ですよね。

その出雲大社に祀られているのが大国主命(オオクニヌシノミコト)です。

この記事では、実は浮気者だった大国主命の恋愛物語を、日本最古の歴史書『古事記』の神話からご紹介します。

 

縁結びで有名な出雲大社に祀られる大国主命(オオクニヌシノミコト)とは?

大国主命とは元は弱くも心優しい神様:成長して国造りを完成させた

大国主命は、日本の最高神・天照大御神(アマテラスオオミカミ)の弟の須佐之男命(スサノオノミコト)の6代後の子孫で、『古事記』に初めて登場した時は大穴牟遅命(オオナムチノミコト)という名前でした。

ヤマタノオロチを退治したことでも有名な荒々しい神のスサノオとは反対に、大国主命は兄の八十神(やそがみ)達にいじめられる弱々しい神様でした。
ただ、怪我をして泣いている因幡の白兎を助けるなど、心優しい神様でもありました。

八十神の執拗ないじめから逃れるためにスサノオのもとへ行くと、そこでスサノオの嫌がらせのような試練を乗り越え、スサノオの娘の須勢理毘売命(スセリビメノミコト:以後スセリビメ)と結婚し、元の世界へと戻りました。この時、スサノオが「お前はこれからは大国主命と名乗れ」と言ったことが「大国主命」の名前の始まりです。

たくましくなった大国主命は、いじめていた八十神達をこらしめ、地上世界の国造りに乗り出します。

その後、様々な神様の力を借りながら、立派な国造りを完成させたのでした。

 

大国主命が縁結びの神様と呼ばれる理由は『古事記』の神話「国譲り」に由来している

大国主命が造り上げた地上世界は、もともとはアマテラスが治めるべき国だったので、大国主命はこの地上世界の統治をアマテラスに譲り、そのかわりに天高くそびえる社(やしろ)を建ててそこに祀られることになったのです。これが「国譲り」と言われる神話です。
この社こそ、今なお存在する出雲大社なのです。

この「国譲り」によって、大国主命が現世の政治・顕事(あらわごと)をアマテラスに譲るかわりに、神事・幽世(かくりよ)は大国主命が担うことになったとされています。

その幽世のトップである大国主命のもとに、毎年10月の神無月に全ての神々が出雲大社に集まり、そこで人々の縁談について相談していると言われています。

このことから、出雲大社に祀られる大国主命は縁結びの神様と呼ばれているのです。

 

 

縁結びの神様・大国主命は浮気者?:恋愛物語を『古事記』の神話から解説!

さて、出雲大社に祀られる大国主命は、縁結びの神様の呼び名にふさわしく『古事記』で登場する神話はほとんどが女性との恋愛物語です。
ただ、その恋愛物語も現代においては完全な浮気です(笑)
それでは大国主命の恋愛物語(浮気話)をご紹介していきましょう。

「因幡の白兎」も恋愛物語:恋多き浮気者の大国主命

大国主命が一番最初に描かれるのは、多くの人がご存知の「因幡の白兎」です。
この「因幡の白兎」の物語は、兄の八十神達と共に美しい八上比売(ヤガミヒメ:以後ヤガミヒメ)に会いに行く途中の物語で、白兎を助けたことでそのヤガミヒメと結ばれたという内容です。

八十神達の憧れであるヤガミヒメと結婚した事で、嫉妬した八十神達は大国主命を執拗にいじめます。
その八十神達から逃れる為に、大国主命はスサノオのもとへと向かいますが、そこで出会ったスサノオの娘の須勢理毘売命(スセリビメノミコト:以後スセリビメ)と一瞬にして恋に落ち、すぐに結婚することにしました。
すでにヤガミヒメと結婚しているんですが。。縁結びというより完全に浮気ですよね(笑)
というより、ここに来た理由はヤガミヒメとの結婚が原因だったはずなんですが(笑)

 

止まらない大国主命の浮気:嫁のスセリビメの嫉妬

スセリビメと結婚し元の世界へ戻ると、そこに待っていたのはヤガミヒメでした。

ところが、荒ぶる神スサノオの娘のスセリビメに遠慮したのか、それともスセリビメの嫉妬が怖かったのか、ヤガミヒメは子供を木の俣に挟んで実家へと帰ってしまいました。
スサノオから「我が娘のスセリビメを正妻にしろ」と言われていたので、やむを得なかったのでしょう。

もし、とんでもなく荒々しい義父がいたら、一般人の男性であれば浮気なんてできるはずありませんよね?
ですが、大国主命は違います。
沼河比売(ヌナカワヒメ)という美しい女性がいると聞いたら、わざわざ出雲から北陸まで出向いて会いにいきます。
最初は断られてしまいますが、和歌を詠んで口説き落とし、最後はめでたく(?)結ばれます。

その後も各地に出向いては数々の女性と結ばれ、そうして生まれた子供の数はなんと180人を超えるといわれています。

しかし、嫁のスセリビメが黙っておとなしくしているはずがありません。
いつものように出かけようとする大国主命に対し、チクリと刺さる歌を詠んで嫉妬心をあらわにします。

そんな嫁のスセリビメの嫉妬にも、大国主命は言葉巧みに歌を詠んでなだめてしまいます。
そして盃をかわして、スセリビメとの不変の愛を誓うのでした。
(その後も浮気はしますが)

 

 

『古事記』の日本神話にはたくさんの恋愛物語がある

このように、出雲大社に祀られる大国主命は、自ら縁を結びにいく恋愛物語の多い神様です。

しかし、『古事記』の神話には大国主命だけでなく他にも多くの恋愛物語があります。

例えば、大国主命の先祖であり義父でもあるスサノオの有名な「ヤマタノオロチ退治」も、実は愛する女性を救う為の恋愛物語ですし、世界遺産に登録された古墳に眠る第16第・仁徳天皇も恋多き天皇でした。

これらのことは下記の記事を参考にしてみて下さい。

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このように、実は『古事記』にはたくさんの恋愛物語が書かれています。

女性を虜にするプレイボーイの大国主命や、ヤンチャで暴力的だけど一途なスサノオといったように、見方によってはタイプの違う恋愛物語がいくつもあるわけです。

そのこともあってか、こうした特徴的な神々の恋愛物語に惹かれ、けっこう女性にも『古事記』の日本神話が好きだとう人が多いようにも思えます。

これをきっかけに、読むと意外とハマる『古事記』の恋愛物語の世界をのぞいてみませんか?

 

まずは動画で『古事記』について簡単に知りたいなという人や、ササッとあらすじだけ知りたいという人は、下記の記事を参考にしてみて下さい。

もっと『古事記』について興味が湧いてくると思いますよ。

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さらに興味深いことをお話すると、この出雲大社に祀られている大国主命の代表的な神話「因幡の白兎」は、人気漫画の「鬼滅の刃」ともどうやら関係がありそうなのです。

それについては、下記の記事でその理由を解説しているので、気になった人はぜひ読んでみて下さい。

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