天皇陛下

天皇とは?どんな存在なの?いつからいるの?

2019年10月18日

令和の時代になり、新しい天皇陛下が即位されました。
それにともなって「そもそも天皇とは?」と思う人も多いのではないでしょうか?

あらためて考えると、よくわからない天皇。
そんな、以外と知られていない天皇について簡単にご紹介します。

 

そもそも天皇とはどんな存在なのか?

天皇とは、

神様の子孫であり、すべての神社の神主さんのトップです

「え?もしかしてコイツ、ヤバい奴?」と思った人、ちょっと待って下さい。
決して変な団体にいるわけでもなく、妄想を言っているわけでもありませんよ。笑

「神様の子孫」というのは、日本の正式な歴史書である「日本書紀」や、同じく当時の政府が作成した「古事記」に書いてあることなのです!
これらの歴史書によれば、初代神武天皇の先祖をたどっていくと、天照大御神(アマテラスオオミカミ)にいきつきます。
天照大御神は、伊勢の神宮に祀られる神様で、日本における最高神の女神様です。
つまり、天皇は日本の最高神・天照大御神の子孫ということになります。
(下記の系図のとおり)

日本のすべての神様の頂点にたつ天照大御神の子孫の天皇は、いわば日本のすべての神社の神主さんの頂点にたつ存在です。
実際に、天皇陛下は神社の神主さんのようにお祈りを捧げたり、一年を通じて様々な祭祀を行っています。

これらの祭祀は宮中祭祀と呼ばれます。
例えば、現在の春分の日は「春季皇霊祭・神殿祭の儀」、秋分の日は「秋季皇霊祭・秋季神殿祭の儀」、勤労感謝の日には「新嘗祭神嘉殿の儀」という祭祀が行われます。
これらの祭祀からもわかるように、日本の祝日は、天皇の宮中祭祀に関わる日なんですね。
ちなみに、2月11日の建国記念日は、初代神武天皇が即位した日です。
「日本の建国=初代天皇が即位した日」ということからもわかるように、「日本の歴史=天皇の歴史」なんですね。

 

天皇はいつからいるのか?

日本最古の正式な歴史書である「日本書紀」によれば、初代神武天皇が即位したのは紀元前660年となっています。
令和元年から2679年前ということになります。

初代神武天皇から現在の第126代今上天皇にいたるまで、一度も途切れることなく天皇の歴史は続いています。
さきほども言ったように「日本の歴史=天皇の歴史」なので、日本は2600年以上続いていることになります。
実は、世界を見渡しても2000年以上続いている国はなく、日本は世界最古の国なのです。

ただ、「日本書紀」では初代神武天皇は127歳まで生きたということや、八咫烏(ヤタカラス)の登場など神話も含まれているので、紀元前660年に即位したというのは事実ではない、という意見もあります。

初代神武天皇が即位するまでのお話は、下記の記事を読んでもらえると嬉しいです。

日本国の象徴としての天皇

日本国憲法の第一条に「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」と記されています。

日本国の象徴である天皇は、神様の子孫であり、世界最古の歴史をもつ一族です。
言い換えると、日本は「神様の子孫である天皇が治める世界最古の国」ということにもなります。

ただ、こういう表現をすると「戦争を引き起こした皇国史観だ!」と白い目で見られてしまいます。
実際に、戦前・戦中はこうした天皇の捉え方を悪用されていたのかもしれません。

しかし、「古事記」や「日本書紀」といった歴史書が示すとおり、天皇は神様の子孫であるとされているのです。
あくまでも神話であり、事実かと言われたら答えに苦しみますが、こういった神話を背景に持つ不思議な存在であることは間違いありません。

サンタクロースは実在すると思いますか?と言われたら、実在しないと答えるでしょう。
でも、クリスマスの時期は「トナカイのソリに乗って空からやってくるサンタクロース」の話を子供たちに教えますよね?
それと同じような感覚で、事実かどうかは別にして「天皇は神様の子孫で、2600年以上も前から日本に存在している」と考えればいいのではないでしょうか。

日本国外の人から日本とはどんな国?と聞かれて、うまく答えられないと思います。
そんな時は、日本は「神様の子孫である天皇が治める世界最古の国」で、「神話から続く不思議な国」と言うといいかもしれません。

 

日本の神話を知ってみよう

天皇は神話の天照大御神の子孫であると書きました。
さて、ではその神話とはいったいどんなものなのか?

読めばわかります。
日本の神様おもしろ過ぎます。笑
なんたって最高神の天照大御神は元祖・ひきこもり女子ですからね。笑

気になった人は、日本の神話をダイジェストでまとめたので、下記の記事を読んでみて下さい。

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天皇について、もっと詳しく知りたい方へ

 

こちらの書籍を参考図書にしています。
天皇のことについて、もっと詳しく知りたい方はぜひ読んでみて下さい。

「日本国紀」の天皇論 (産経セレクト S 16)

日本人として知っておきたい 天皇と日本の歴史

 

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