ゴールデンカムイ

ゴールデンカムイの鶴見中尉が頭(前頭葉)を負傷した奉天会戦を史実から解説!

2020年7月1日

『ゴールデンカムイ』に登場する鶴見中尉はその言動もさることながら、やはり頭につけたガードがいっそうインパクトを与えていますよね。

これは日露戦争の奉天会戦に参戦していた時、飛んできた爆弾を受けて頭部を負傷してしまった為、保護具として額にガードをつけたわけですね。

さて、そんな鶴見中尉が頭部を負傷してしまった奉天会戦とはどんな戦いだったのでしょうね?

この記事では史実をもとに、日露戦争の奉天会戦について解説していますので、『ゴールデンカムイ』をさらに深く楽しみたい人はぜひ読んでみて下さい。

 

『ゴールデンカムイ』の鶴見中尉が頭(前頭葉)を負傷した場面をおさらい

まずは『ゴールデンカムイ』で鶴見中尉が頭(前頭葉)を負傷してしまった場面をおさらいしておきましょう。

コミックス2巻で鶴見中尉と和田大尉の会話の中で明かされる

コミックス2巻で鶴見中尉が尾形を捜索していた際、勝手に部下を引き連れていることに激怒する上官の和田大尉と会話する場面があります。

その和田大尉との会話の中で、まるで気にも留めていない素振りを見せながら、奉天会戦で頭を負傷したことを明かします。

怒りの収まらない和田大尉は、鶴見中尉に向かって指差しながら怒りをぶちまけると、なんとその指を食いちぎってしまったのです。

あまりのことに驚き呆然としている和田大尉に対し「前頭葉も損傷しているからカッとなりやすい」と、明らかに取り繕った弁解をします。

怒りの頂点に達した和田大尉は、部下に「撃て」と命じると、すでに鶴見中尉に取り込まれている部下は躊躇なく和田大尉を撃ってしまいました。

 

コミックス15巻の月島軍曹の回想シーンで奉天会戦の際に鶴見中尉が頭を負傷した場面が判明

実際に奉天会戦で鶴見中尉が砲弾によって頭(前頭葉)を負傷した場面は、コミックスの15巻で月島軍曹の回想シーンで描かれています。

月島軍曹と恋仲にあったえご草ちゃんとの関係を利用し、鶴見中尉は月島軍曹を命を掛ける忠実な部下に仕立て上げました。

しかし奉天会戦で同郷の兵士からの証言で、鶴見中尉が嘘をついていたと思った月島軍曹は、真相を確かめるべく鶴見中尉に駆け寄ります。

ちょうどその時に砲弾が打ち込まれてしまいますが、月島軍曹はとっさに鶴見中尉をかばい頭を負傷しながらも一命をとりとめたのです。

こうして、鶴見中尉はこの奉天会戦以降に頭にホウロウのガードをつけるようになったわけですね。

 

 

鶴見中尉や月島軍曹・杉元佐一も参戦した奉天会戦を史実から解説!

それでは『ゴールデンカムイ』で第七師団に所属する鶴見中尉や月島軍曹、第一師団に所属していた杉元佐一が参戦していた日露戦争の奉天会戦について、史実から解説していきます。

日露戦争で203高地の激戦に並ぶ戦い

日露戦争は1904年(明治37年)2月10日に日本がロシアに対して宣戦布告したことで開戦しました。

この戦争の舞台は主に満州(今の中国の北東部)で、日本の陸軍は大陸に上陸後ロシアが支配していた地域を攻撃してゆきます。

開戦後、各地で戦闘を繰り広げながら、日本にとって最大の脅威であった旅順要塞攻略に多くの勢力をつぎ込みます。

旅順をめぐる交戦は半年以上にも及び、激戦の末203高地の制圧によってこの旅順を陥落させると、日本は多くの戦死者を出しながらも優位に立ちました。

そして日本軍優位を決定的にしたうえで早期講和に持ち込む為に、ロシア陸軍の拠点ともいえる奉天を叩いてしまおうとしたわけです。

ただ、203高地での激戦により日本の陸軍の消耗も激しく、この奉天会戦は一種の賭けでもありました。

なお陸軍元帥の大山いわおは、この奉天会戦を「日露戦争の関ヶ原」と称し、この奉天会戦が今後の日本の未来を左右する天下分け目の戦いと位置づけたのです。

 

鶴見中尉の第七師団や杉元佐一の第一師団も史実のとおり参戦していた

この奉天会戦にあたり、日本の陸軍は第1軍~第4軍と鴨緑江軍という大きくわけて5つの軍で編成されました。

鶴見中尉をはじめとする北海道の第七師団と、杉元佐一が所属する第一師団はこのうちの第3軍に編成され、同じ戦場で戦っていたことになります。

『ゴールデンカムイ』の作中で、奉天会戦の際にソリを譲る場面がありますが、これは史実で第一師団と第七師団が同じ軍で戦っていたことにも繋がりますね。

ちなみに、この「師団」とはどういうことなのか?ということを下記の記事でご紹介していますので、こちらも併せて読んでもらえるとわかりやすくなると思います。

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「奉天会戦」その後どうなったのか解説

「日露戦争における関が原」となった奉天会戦は、1905年の1月下旬頃から周辺各地で戦いの火蓋が切って落とされます。

その後一進一退の攻防が続きますが、秋山好古が率いる騎兵隊の活躍などもあり、3月10日にロシア陸軍の司令官クロパトキンは全軍退却を命じました。

こうして日本はロシア陸軍の拠点であった奉天を抑えたことで、この奉天会戦を勝利で飾りロシアとの陸戦はここに終結します。

ただ、この奉天会戦によって7万人以上の死傷者をだし、大きな犠牲を払うことになってしまいました。

なお、日露戦争における陸戦はこの奉天会戦で終わりましたが、世界中にその名を轟かせたバルチック艦隊が海を渡って日本近海まで迫っており、この戦争の決着は「日本海海戦」に持ち越されます。

ちなみに、この「日本海海戦」は海軍元帥・東郷平八郎の指揮のもと、日本はほとんど無傷とも言える圧倒的勝利を収め、この日露戦争は日本の勝利で終戦となったのでした。

 

 

まとめ

  • 『ゴールデンカムイ』の鶴見中尉が頭(前頭葉)を負傷したのは、日露戦争の奉天会戦の時。
  • 奉天会戦で月島軍曹が鶴見中尉に駆け寄った時に砲弾が打ち込まれる。
  • 鶴見中尉に忠誠を誓った月島軍曹がかばい、一命をとりとめたるも頭を負傷してしまった。
  • 奉天会戦は203高地に並ぶ激戦が繰り広げられた。
  • 『ゴールデンカムイ』の第七師団と第一師団が参戦していたのは史実どおり。
  • 奉天会戦の勝利により、日本は多大な犠牲を払ったものの、陸戦でロシアに勝利し日露戦争終結に大きく前進した。

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