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今と昔の歴史の教科書を比べて内容の違いや変化を解説!現在は反日的でおかしいという意見も

2020年3月3日

「イイクニ作ろう鎌倉幕府」と語呂合わせで覚えた人も多いと思いますが、今の日本史のテストで「鎌倉幕府の成立は1192年」と解答したら不正解です。

なんと今では鎌倉幕府の成立は1185年とされていて、「イイハコ作ろう鎌倉幕府」として覚えているようです。

このように、実は今と昔の日本の歴史の教科書ではかなり違いがあります。

そこで、主な違いをまとめましたので、これからお子さんが中学校や高校に進学されるお父さん・お母さんはぜひ読んでみて下さい。

 

今と昔の社会・歴史の教科書を比べるとわかる内容の違いや変化をまとめて解説!

日本最大の古墳:仁徳天皇陵→大仙陵古墳

2019年に世界遺産登録され、大阪府堺市にある日本最大の前方後円墳は、昔の教科書では「仁徳天皇陵」として習ったと思います。

ところが、この古墳が造られた時代と「古事記」の記述から推測される仁徳天皇の存命の時期が一致しないことなどを理由に、学術的な知見から所在地の地名をとって「大仙陵古墳」と表記するようになりました。

ちなみに、仁徳天皇は一体どんな天皇だったのか、それについては下記の記事でご紹介していますので、こちらも参考にしてみて下さい。

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大和朝廷→ヤマト政権

4世紀から7世紀にかけて、古代の日本の中央政府は「大和朝廷」と表記されていましたが、現在の教科書では「ヤマト政権」と表記されることが多くなっています。

その理由は、まず国名としての「大和」の表記が8世紀後半以降のことであることと、第二に初期の段階では大王家を中心とする豪族連合であり、天皇が中心となって政治を行う「朝廷」の実態とかけ離れていることが挙げられます。

 

聖徳太子→厩戸皇子(うまやどのみこ):肖像画は「伝・聖徳太子」へ

「聖徳太子」という呼称は生前には用いられず、没後の8世紀半ばの「懐風藻(かいふうそう)」という書物から現れたものである為、本来の名前である「厩戸皇子(うまやどのみこ)」と表記されることが多くなりました。

ただ、小学校の教科書では偉人として「聖徳太子」と表記されるケースが多い一方、中学校の教科書では歴史学の観点から「厩戸皇子」と表記されるケースが多く、わかりにくいという意見もあります。

また、12世紀初頭から法隆寺に伝来し、昔の日本紙幣にも採用された聖徳太子の肖像画も、モデルが聖徳太子であるという確証が無いことなどから、現在の教科書では「伝・聖徳太子」として掲載されています。

 

大化の改新の年号:645年→646年

「蒸しご飯でお祝い」などの語呂合わせで645年と覚えていた「大化の改新」も、現在の教科書では646年とされています。

中大兄皇子や中臣鎌足が蘇我氏を打ち破った645年の政変を「乙巳の変(いっしのへん)」と呼び、「改心の詔(みことのり)」が出されたのが翌646年であることから、現在の教科書では「大化の改新」の年号は646年としています。

この「乙巳の変」について、下記の記事で詳しくまとめていますので、こちらも併せて読んでみて下さい。

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日本最古の貨幣:和同開珎(わどうかいちん)→富本銭(ふほんせん)

昔の教科書で日本最古の貨幣は、708年(和銅元年)に武蔵国から産出した銅を用いて鋳造した銭貨「和同開珎」が日本最古の貨幣であるされていました。

ところが、1998年(平成10年)に奈良県の飛鳥池遺跡から、7世紀後半の地層から「富本銭」が発見された為、今の教科書ではこの「富本銭」が日本最古の貨幣としています。

 

鎌倉幕府の成立:1192年→1185年

引用:Wikipedia

歴史の語呂合わせで最も馴染みがあるものと言えば「イイクニ(1192年)作ろう鎌倉幕府」を挙げる人は大半を占めると思います。

ところが、現在の教科書では鎌倉幕府の成立は1185年とされており、語呂合わせでも「イイハコ(1185年)作ろう鎌倉幕府」と覚えるようです。

「鎌倉幕府」というのは源頼朝によって作られた軍事政権のことを指します。

1192年は源頼朝が朝廷から「征夷大将軍」に任命された年であり、その時点ではすでに軍事政権は確立していたと見るのが現在の主流となっています。

では、いつをもって「鎌倉幕府」という軍事政権が確立したかというと、1185年に源頼朝が守護・地頭の任免権を得たことをもって確立した、というのが現在の主流の考え方なのだそうです。

ただ、この「鎌倉幕府」という軍事政権が確立したとする正式な年は定かではなく、この議論をめぐっては6つも説があると言います。

今後も、時代によっては「鎌倉幕府」の成立した年は変わるかもしれませんね。

また、鎌倉幕府を開いた源頼朝の肖像画も、他の人物の肖像画である可能性があり、教科書には「伝・源頼朝」と表記されています。

 

足利尊氏の肖像画→騎馬武者像

引用:Wikipedia

昔の歴史の教科書では、室町幕府を開いた足利尊氏は上記の肖像画の人物とされていました。

ところがこの肖像画には、足利尊氏の息子であり2代目将軍・足利義詮の花押があることや、尊氏の愛馬の毛の色と異なる黒馬が描かれていることなどから、足利尊氏とは考えにくいとされています。

ではこの肖像画の人物は誰なのかというと、尊氏の有力な執事であった高師直(こうのもろなお)が有力視されています。

教科書には掲載されていますが、「伝・足利尊氏」と表記されるケースが多いようです。

 

江戸時代の文化の数:3文化→4文化

昔の教科書と今の教科書では、江戸時代の文化の数が3つから4つに変わっています。

【昔の教科書】
●寛永期の文化
●元禄文化
●化政文化

【今の教科書】
●寛永期の文化
●元禄文化
宝暦・天明期の文化
●化政文化

新たに「宝暦・天明期の文化」が追加されたは、化政文化に先取りする文芸や美術、新しい学問の広がりに注目した文化で、喜多川歌麿・東洲斎写楽といった芸術家や、平賀源内・杉田玄白などの学問の先駆者が活躍したとされたいます。

 

「士農工商」という表記の廃止

昔の教科書では当時の身分制度を一言で理解できる語句として一般的でしたが、現在の教科書では実態とズレた理解を与えかねないとして、表記しない教科書が増えているようです。

本来は、支配者層としての「士」と被支配者層としての「農・工・商」であり、「農・工・商」の身分には上下関係はなかったとされています。

しかし、差別を助長しかねない可能性を考慮してか、最近では慎重に扱われているようです。

 

 

現在の歴史教科書は反日的な内容でおかしいという意見について解説!

昔の社会・歴史の教科書と今の教科書ではだいぶ内容が変わっていることに驚きを隠せませんよね。

さらに言うと、近年では構成がだいぶ変わっていたり、反日的な内容が多いとして「どこの国の教科書なんだ!」「現在の歴史教科書はおかしい!」といった意見もあります。

いったいどんな点がおかしいのか簡単にご紹介します。

「日本の歴史」とは書いていない:学び舎「ともに学ぶ人間の歴史」がおかしいという意見

「日本の歴史教科書としてはおかしい!」と言われる代表的な教科書が、学び舎の中学の歴史教科書「ともに学ぶ人間の歴史」です。

そもそも教科書のタイトルから「日本の歴史」であることがわからないと指摘があり、世界地図で日本の国土の上に韓国の都市の名前などが書かれているなど、「どこの国の教科書なのかわからない!」という批判があります。

 

反日的な内容がおかしいという意見

第二次世界大戦の日本をはじめ、対外的な戦争や争いについて「日本が悪かった」という印象を受ける記述が多く、反日的な意図が垣間見えておかしいという意見があります。

いわゆる「自虐史観」を植え付ける温床になっているとの指摘もありますね。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。中高生のお子さんを持つお父さんお母さんは、かつて自分が習った日本の歴史とはだいぶ変わっていることに驚くのではないでしょうか。

また、近年の歴史の教科書は「日本の歴史」としておかしいと感じるような教科書も増えているようです。

自分のお子さんがどんな内容の歴史を学んでいるのか、一度確認してみたほうがいいかもしれませんね。

ちなみに、高校の日本史の教科書で最もメジャーな山川出版社の日本史の教科書と、ここで取り上げた、学び舎の「ともに学ぶ人間の歴史」は市販されており、下記のリンクから購入できます。

あらためて歴史の教科書を確認してみようと思った方は、ぜひ一読してみて下さい。

 

詳説日本史B 改訂版 [日B309] 文部科学省検定済教科書 【81山川/日B309】

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