スサノオ

高天原を追放されたその後のスサノオとオオゲツヒメのかわいそうな神話を解説!

2020年1月9日

日本最古の歴史書『古事記』の神話に登場する須佐之男命(スサノオノミコト:以後スサノオ)の名前は、日本神話をよく知らない人でもその名前は聞いたことがあると思います。

それほど日本神話の中では有名な神様であり、「強くて勇敢な神様」というイメージがあると思いますが、実はとても恐ろしい神様だったのです。

この記事では、スサノオの恐ろしさがわかる、大宜都比売命(オオゲツヒメノミコト:以後オオゲツヒメ)のかわいそうな神話について解説します。

 

なぜスサノオは高天原を追放されたのかを解説!

スサノオは元々天上世界・高天原(たかまがはら)にいましたが、あまりにも恐ろしい行動ばかりしていました。

しかも、そのスサノオの恐ろしい行動によって、嫌気が差し心を痛めた天照大御神(アマテラスオオミカミ:以後アマテラス)は、天岩戸(あまのいわと)に隠れて引きこもってしまいます。
そして、太陽を司る日の神・アマテラスが隠れてしまったことで、世界は闇に包まれてしまったのです。
これが日本神話で有名な「天岩戸」神話です。

最終的にはアマテラスを「天岩戸」から連れ出すことに成功しますが、この原因をつくった元凶のスサノオは、髭を剃られ手足の爪を抜かれて高天原から追放されてしまいます。

スサノオがどれほど恐ろしい事をしたのかは、下記の記事に書いていますので参考にしてみて下さい。
読んで想像するだけでゾッとしますよ。

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その後のスサノオとウケモチノカミ・オオゲツヒメのかわいそうな神話を解説!

スサノオとオオゲツヒメは兄妹の関係:家系図から解説

伊邪那岐神(イザナギノカミ:以後イザナギ)と伊邪那美神(イザナミノカミ:以後イザナミ)は、日本の国土と、そこに住む神様を生み出した創造神の夫婦です。
このイザナギとイザナミの「神産み」神話の中の1柱として誕生したのがオオゲツヒメです。

一方スサノオは、イザナギが黄泉の国から帰ってきた後に行った禊(みそぎ)の時に生まれた神様です。

スサノオはイザナギ単体から生まれたという違いはありますが、スサノオとオオゲツヒメは父親が同じの腹違い(?)の兄妹と言える関係です。

オオゲツヒメの両親にあたるイザナギとイザナミの神話については、下記の記事などを参考にしてみて下さい。

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スサノオによるオオゲツヒメへのかわいそうな仕打ち

高天原を追放されたスサノオは、贖罪(しょくざい)の為に高天原の神々に供える食べ物をオオゲツヒメにもらいに行きました。

すると保食神(ウケモチノカミ:五穀を司る神)のオオゲツヒメは、次々に美味しそうな食べ物をスサノオに提供します。
しかし、それらの食べ物はオオゲツヒメの鼻・口・尻から出した食べ物を料理したもので、その姿を見たスサノオは「なんて穢れたモノを差し出すんだ!」と勘違いして激怒してしまいます。
そして、あろうことかオオゲツヒメを殺してしまったのです。

ところが、ウケモチノカミであるオオゲツヒメの亡骸からは、次々と食べ物などが生まれます。
頭からは蚕、目からは稲、耳からは粟、鼻からは小豆、陰部からは麦、尻からは大豆が生まれました。

ここで、天上世界の神の中でも、世界の創世記に誕生し「造化三神(ぞうかさんしん)」と呼ばれるほど尊い神・神産巣日神(カムムスヒノカミ)が現れ、これらをスサノオに拾わせます。
そしてこれらを種として地上に授けることにしたのです。

こうしてオオゲツヒメの亡骸から生まれたものが、五穀の種の起源であるとされています。
オオゲツヒメのかわいそうな神話は、命と引き換えに生まれた食べ物の尊さを示しているとも言えます。

 

 

恐ろしいスサノオのその後のストーリーを紹介!

さて、オオゲツヒメのもとを去ったスサノオは、地上世界の出雲の国(現在の島根県)の斐伊川(ひいがわ)の上流に降り立ちます。

そして、ここでスサノオは運命的な出会いをし、これまでの恐ろしいスサノオが勇敢で英雄へとかわる出来事が待ち受けています。
その出来事というのが、多くの人が知っている日本神話でも特に有名な「ヤマタノオロチ退治」の神話です。

この「ヤマタノオロチ退治」の神話は、単なる怪物退治の物語ではなく、実は大きな教訓を示すものであると言われています。

オオゲツヒメとスサノオの神話と、「ヤマタノオロチ退治」神話について面白く解説した動画がありますので紹介します。

 

今回ご紹介したオオゲツヒメとの神話も、ただスサノオが恐ろしい神様だったというわけではなく、人間の生活にとって大切な考え方を示すものでした。
このように『古事記』に書かれている日本神話には、多くの教訓がしめされています。

『古事記』では、このオオゲツヒメとの物語の後にスサノオによる「ヤマタノオロチ退治」神話へと続きますが、実はこの「ヤマタノオロチ退治」神話も、単なる怪物退治の物語ではなく、別の意味・教訓を示す物語です。
こちらについては、「ドラクエ」や「シン・ゴジラ」や「NARUTO(ナルト)」といった作品との関係も交えながら解説していますので、併せて読んでもらえると嬉しいです。

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1300年以上も前に書かれた『古事記』には、今なお人間の生活に通じるものがあります。
これをきっかけに『古事記』にふれてみてはいかがでしょうか。

 

また、『古事記』に書かれている日本神話には、今回ご紹介したオオゲツヒメ以外にもかわいそうな神様がけっこういます。
その典型が、オオゲツヒメの兄妹であるカグツチの物語です。兄妹そろってかわいそうな運命をたどっているわけですね。

ちなみに、このカグツチは人気漫画「鬼滅の刃」に大きな影響を与えた神様です。
そのことにも触れながら、カグツチのかわいそうな神話の物語を解説しているので、こちらもぜひ読んでみて下さい。

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