麒麟がくる

明智光秀は医者の経歴があった?針薬方という医学書などから医術に精通していたことを解説!

2020年4月29日

明智光秀は織田信長の家臣であり、謀反を起こした武将として有名ですね。

そんな明智光秀ですが、実は医術にも精通し医者として活動していたことがあるようです。

この記事では、そのことを示す「針薬方」という医学書などについて書いています。

 

明智光秀が医術に精通していたことを示す医学書「針薬方しんやくほう」などについて解説!

「針薬方」という医学書や当時の交流関係などから、明智光秀が医術に精通していたと言われる理由を解説していきます。

明智光秀が医術に詳しかったことが判明した医学書「針薬方」とは?

2014年、熊本藩細川家の家臣で、医者として活躍していた米田貞能こめださだよし(求政)の子孫の自宅で「針薬方」という古文書が発見されました。

この「針薬方」の発見により、明智光秀が医術に精通していたことが判明したのです。

どういうことかと言うと、「針薬方」の末尾に下記の内容が記されていたのです。

明智十兵衛(光秀)が近江・高嶋の田中城で籠城していた時、この「針薬方」について沼田勘解由左衛門尉かげゆざえもんのじょう殿(沼田清長)に口伝した。

その話を、今度は近江の坂本で私・米田貞能に語ったものを、永禄9年(1566年)10月20日に記した。

つまり、米田貞能が記録した「針薬方」は、もともと明智光秀が一緒に田中城で籠城していた沼田清長に伝えたものであり、このことから明智光秀は医術に精通していたと考えられるわけです。

この「針薬方」には、戦いで傷ついた時の手当の仕方や出産時の対処法、腹痛を起こした時の薬の製法などのほか、刀傷に抜群の効果がある「セイソ散」という越前の秘薬と言われた傷薬の製法が記されています。

また、「針薬方」に記された越前の秘薬「セイソ散」についての記述は、「明智光秀は織田信長に仕える前は越前にいた」という説を裏付ける史料とも言えるのです。

 

京都の名医・施薬院全宗やくいんぜんそうと交流があり医学を学んでいた?

明智光秀が織田信長に仕えて京都奉行に任命された頃、長らく自宅を構えておらず施薬院全宗という医者の元に泊まっていました。

施薬院全宗はもともとは比叡山延暦寺の僧でしたが、1571年に織田信長による焼き討ちがあったのち、還俗してから漢方医学を学んでこれを極めました。

のちに豊臣秀吉に重用され、焼失した比叡山延暦寺の復興に尽力したり、大飢饉と疫病の流行にみまわれた際に、廃絶していた祖先よりの「施薬院」の復興を願い出て、身分を問わず医療を受けられる環境づくりを目指した人物です。

明智光秀が、なぜ施薬院全宗のもとに身を寄せていたかは定かではありませんが、医学を通じて親しくなっていたのではないかと考えられています。

ちなみに、この施薬院全宗のように比叡山延暦寺の焼き討ち事件から生き延びた人はけっこうおり、よく言われる織田信長の残虐行為は実はあまり無かったようです。

また、この比叡山延暦寺の焼き討ちは、実は明智光秀の計画によるものだったとも言われています。

それについては下記の記事でご紹介していますので、併せてよんでもらえると嬉しいですね。

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明智光秀の医術の腕前はどれほどのものだったのか?

さて、医術に精通していたと考えられる明智光秀ですが、そうは言っても専門家と呼べるほどではなかったようです。

というのも、小畑左馬進という家臣が傷を負ったと聞くと、それに対して明智光秀は「安静にして、ちゃんとした医者に診てもらいなさい」という、いたって普通の内容の書状を送っているからです。

この書状の内容から、もし医術の専門家であれば、明智光秀自身が診てやろうと思うはずなので、専門家とは言い難いと考えられています。

ただ、武将として活躍するようになってからは、傷を負った家臣を一人一人丁寧に診察していたらキリがありませんから、あえて自分で診ることはしなかったのかもしれません。

 

 

明智光秀はなぜ医者としての経歴があったのか?その理由を考察!

さて、明智光秀が医学に通じており、医者として活動していた経歴もあるようですが、それはいつ頃のことで、なぜ医者として生活していたのでしょうか。

「長良川の戦い」で美濃を追われ、生計を立てる為に医者となった

もともとは美濃の出身で、当時は「美濃のマムシ」とも呼ばれた斎藤道三のもとに仕えた家臣の一人でした。

しかし、斎藤道三が息子の斎藤義龍と親子で争った「長良川の戦い」で敗れて討ち死にすると、斎藤道三に味方した明智光秀は美濃を追われることになります。

牢人となった明智光秀は、越前の朝倉義景の家臣となったとも言われていますが、大きな仕事は与えられなかったのか記録には残っておらず、下級武士の身分であったようです。

当時は公家や大名などにはお抱えの医者もいましたが、庶民が診てもらえる医者はおらず、ケガをしたら塗り薬を塗る、腹痛を起こしたら薬草を煎じて飲む、といった初歩的な医学の知識でも喜ばれました。

そこで、医学に心得のある明智光秀が、庶民を対象にして医者として生計を立てていたと考えられています。

ちなみに、斎藤道三と斎藤義龍が争った「長良川の戦い」については、下記の記事でご紹介していますので、こちらも併せて読んでみて下さい。

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明智光秀は最先端のものを取り入れるのが好きだったから

医学に精通していたと言われる明智光秀ですが、いったいいつから学び始めたのかはわかっていません。

ただ、鉄砲の名手とも言われ、いち早く鉄砲の有用性に気づいて学んでいたり、のちに築いた坂本城の様子から、明智光秀は最先端のものを取り入れるのが好きだったようです。

1528年、堺の医師・阿佐井野宗瑞が私財を投じて「医書大全」という医学書を翻訳し出版しました。

当時としてはこの「医書大全」は最先端の医学書であり、新しいもの好きの明智光秀も興味を持って学んだことでしょう。

また、越前は当時から医学の分野では進んだ地域でもありました。さきほどご紹介した越前の秘薬「セイソ散」がいい例ですね。

こうした環境に身をおくことで、より医学が身近になり、当時は最先端の医学を積極的に学んだのではないでしょうか。

 

 

大河ドラマ「麒麟がくる」に登場する医者の望月東庵や駒との関係姓

大河ドラマ「麒麟がくる」では、オリジナルのキャラクターとして医者の望月東庵やその助手の駒が登場していますね。

各地を旅して医療をしている二人は、現在のところさほど明智光秀と接点がありません。

ただ、もしかすると今後は美濃を離れて越前に向かう明智光秀に対し、二人が医療の知識を授けるといった展開があるかもしれませんね。

いろいろな角度から歴史をみると思いがけない接点が見つかり、ドラマもより深く楽しむことができると思います。

このブログでは他にも大河ドラマ「麒麟がくる」の時代背景を取り上げた記事を掲載しています。

登場人物の関係性など、ドラマでは描ききれなかった裏側についても書いていますので、さらに深く楽しみたいと思った人はこちらも併せて読んでもらえると嬉しいですね。

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