『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q』は、それまでの『序』『破』の世界から14年経った後のストーリーとなっており、「AAAヴンダー」と呼ばれる巨大戦艦も登場しました。
この記事では、そんな「AAAヴンダー」の仕組みや、リツコが言っていた「本来の主」とはどういうことかについて考察しています。
目次
【エヴァンゲリオンQ】AAAヴンダーの仕組みや初号機の場所は?
それではまず「AAAヴンダー」の仕組みについてご紹介していきましょう。
ヴンダーの仕組み
ヴンダーは、中央にまるで細長い肋骨のような構造の船体の両脇に、戦艦のような機体が対になって存在する三胴構造で、その両脇にまるで鳥の羽根のような翼が生えています。
本来は「アダムスの器」を使って主機のエンジンを点火させていたと考えられますが、ヴィレにおいては初号機を使って点火させることにしています。
そして、主機のエンジンが点火すると同時に、エヴァが覚醒した時のように二重の天使の輪が現れ、他の戦艦もろとも空中へ浮遊することができるようになります。
エネルギー貫通弾を装填した主砲は、「ネーメジス」シリーズが展開したATフィールドも貫通して殲滅させるほどの威力をもっています。
また、主機をATフィールドで覆って体当たり攻撃することも可能で、シンジの乗るエヴァ13号機の暴走阻止に向かいました。
初号機の場所は?
ヴンダーの主機のエンジン点火の為には、本来は「アダムスの器」の力が必要でしたが、ヴィレはその代替手段として初号機を使うことにしたわけです。
つまり、ヴンダーを稼働させる為には初号機はなくてはならない存在といえるでしょう。
ところで、その初号機はヴンダーの中にあるわけですが、リツコの説明によるとウンダーの主機(メインエンジン)として使用されているということで、上記の画像で記した部分にあると考えられます。
ただ、エンジンとして使われているので、中央にある船体の部分に格納されているのではないかと推察されます。
ピアノ線のような糸は?
ヴンダーが発進すると、それに併せて他の戦艦にも上からピアノ線のような糸が空中から垂れ下がっているのが見えますね。
これは、新劇場版のメカニックデザインを担当してる山下いくと氏の説明によると、ヴンダー根源の「懸垂ビーム」と呼ばれる物で、それでヴンダーが他の戦艦を吊り上げているそうです。
なお、ヴンダーが発進する前の海を航行しているシーンでは、このピアノ線のような糸の代わりに鎖で他の戦艦と繋がっていました。
また、これはあくまで仮説ですが、実は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q』の世界は、『エヴァンゲリオン』シリーズというアニメの中のアニメであり、このヴンダーに垂れ下がっているピアノ線のようなものは、『ウルトラマン』など昔の特撮映画によく見られたピアノ線をイメージしている、という説もあります。
この説については、『シン・エヴァンゲリオン』の公開前の段階では何とも言えませんが、『序』『破』とまるで世界観が変わってしまったことを考えると、ひとつの仮説として考えるうえでは興味深いですね。
ヴンダーの意味は?
ヴンダーの正式名称は「AAAヴンダー」ですが、このAAAは「Autnomous Assult Ark」という英語の頭文字をとっており、直訳すると「自律型強襲方舟」という意味です。
またヴンダー:「Wunder」はドイツ語で「希望」という意味があります。
ヴンダーは、まさにこの世界に希望をもたらす為の方舟という意味があるわけですね。
aaaヴンダー 本来の主は?
さて、ヴンダーはミサト達「ヴィレ」が使用していますが、ミサトやリツコの口ぶりからして、本来は別の組織のものだったように感じられますね。
では、いったいヴンダーの本来の所有者はどこなのか?またどのように作られたのか?ということについて考えてみましょう。
本来の主はアダムスの器
リツコが言っていたように、ヴンダーの本来の主は「アダムスの器」であり、エヴァ初号機で起動するものではありません。
では「アダムスの器」とは何か?ということですが、作中では綾波レイ(のような人物)の乗るエヴァMark.09のことを指しています。
そのエヴァMark.09は全身がコアの使徒のような存在で、ゲンドウ達ネルフが所有している機体です。
このことから考えると、ヴンダーは本来はネルフが所有していたものと考えられるわけですが、ではどうやってミサト達ヴィレが奪ったのかということはわかっていません。
ところで、エヴァMark.09はアスカの2号機やマリの8号機などと同じエヴァの機体のように見えますが、呼び名が異なっていますよね。
「エヴァMark~」という機体は、他にも『破』でカヲルが乗っていたMark.06がありますが、このMark.06は月面で白い巨人(これがアダムスか?)とともにありました。
とすると、この「エヴァMark~」というのはアダムスから作られた機体で、「アダムスの器」というのは「エヴァMark~」の総称のことではないかと推察できます。
ヴンダーの正体は第3の使徒から作られたもの?
さて、ヴンダーはどこでどのように作られたのかは『Q』の劇中では判明していません。
ですが、やはりヴンダーの存在は気になるところで、いろいろな方がヴンダーについての考察を展開されています。
その中で興味深かったのは、ヴンダーは『破』の冒頭でマリが戦った第3の使徒から作り出せれたものだという説です。
確かに、第3の使徒はまるで恐竜のような頭に長い背骨が生えたような形状で、その背骨の部分がヴンダーの機体と似ている気がします。
また、この時傍らで様子を見ていた加持の言葉からすると、倒したのは第3の使徒の一部であり、他にも第3の使徒の残りがあるように思えます。
人類の力だけで使徒を止めることはできない。
それが永久凍土から発掘された第3の使徒を細かく切り刻んで改めて得た結論です。ー『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破』冒頭の加持のセリフ
つまり、この第3の使徒の残りを使ってヴンダーは造られたのではないかというわけです。
仮に第3の使徒からヴンダーを造ったのだとすると、造ったのはおそらく第3使徒を管理していたユーロネルフでしょう。
加持はユーロネルフにも在籍していましたから、そのパイプを通じてミサト達ヴィレに譲り渡したのかもしれません。
また、ヴンダーに乗っていたオペレーターの一人高雄コウジが、ヴンダーを初めて発進させ敵を殲滅した後に「まったく無茶をする。加持の話しより面白い艦長だ」と言っていましたし、加持もヴンダーの存在に何らかの形で関与していると考えられます。
また、先行公開された『シン・エヴァンゲリオン』の冒頭の10分の映像では、リツコを始めとするヴィレのメンバーがパリを元の姿に戻し、ユーロネルフを復活させているシーンがありました。
これらのことも踏まえると、ヴンダーとユーロネルフの関係性も『シン・エヴァンゲリオン』で判明するのではないかと思えてきますよね。
まとめ
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q』に登場するヴンダーはドイツ語で「希望」という意味がある
- ヴンダーは、ミサト達ヴィレが使用しているが本来はネルフのものと考えられる。
- ミサト達ヴィレは、「アダムスの器」の代わりに初号機をエンジン点火機に使ってヴンダーを発進させた。
- ヴンダーはユーロネルフが管理する第3使徒から造られたもの、とも考えられる。
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