大河ドラマ「麒麟がくる」のこれまでの放送は、「主人公は斎藤道三だっけ?」と思わせるほど本木雅弘さん演じる斎藤道三のインパクトは強かったですね。
しかし、息子の斎藤高政(伊藤英明)との親子の戦いで討ち死にしてしまった為、その勇姿はもう観ることができません。
そこで、このブログでは「麒麟がくる」で登場した本木雅弘さん演じる斎藤道三にスポットを当て、これまでの放送のあらすじを振り返っています。
今回はその第三弾、第7回から第10回の放送分のあらすじをまとめました。
「麒麟がくる」斎藤道三(本木雅弘)の登場シーンのあらすじ(第7回から第10回)まとめ!
「麒麟がくる」斎藤道三の登場シーンを中心に、第7回から第10回放送分までのあらすじをご紹介します。
なお、これ以前のあらすじもまとめていますので、こちらも併せて読んでみて下さい。
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第7回「帰蝶の願い」あらすじ:娘の帰蝶と織田信長の結婚を図る斎藤道三
斎藤道三が織田信秀の手に堕ちていた西美濃の大柿城を奪還すると、両者の関係は急激に変化します。
尾張の織田信秀は、駿河・遠江を支配する今川義元、美濃の斎藤道三、さらには同じ尾張の織田彦五郎も対立し始め、三者を敵に回すのは不可能と判断しました。
そこで、美濃の斎藤道三と和議を結ぶこととしますが、条件として斎藤道三の娘・帰蝶を織田信秀の息子・織田信長の妻にすることを要求しました。
しかし、帰蝶は以前に斎藤道三の言いつけによる結婚で苦い思い出があり、織田信長との結婚を拒否しました。
そこで斎藤道三は、帰蝶といとこの関係にある明智十兵衛に説得するようミッションを下します。
しかし明智十兵衛が出来ないと拒否した為、激怒した斎藤道三は「帰れ!」と言うと、明智十兵衛は「わかりました!帰ります!」とその場を立ち去ってしまいました。
あらためて明智十兵衛を呼び戻すと、斎藤道三は窓辺に立ち遠く彼方を眺めながら、この結婚にかける意味や思いを語り始めます。
「海を手に入れることは国を豊かにすることじゃ。尾張には海がある、その尾張が手を差し伸べてきた。和議を結ぶことは海が近くなる」
「ワシの仕事は戦をすることではない、国を豊かにすることじゃ。豊かであれば国はひとつになる。一滴の血も流さず豊かになる。それが此度の和議じゃ」
最初は帰蝶の結婚に対して戸惑いを隠せなかった明智十兵衛ですが、斎藤道三の「国を豊かにしたい」という秘めた思いを打ち明けられ、帰蝶を説得しようと再会しました。
十兵衛の様子からその意図を感じ取った帰蝶は、十兵衛に織田信長がどんな人なのか見てきてほしいと願い出ます。
複雑な思いをいだきながら、十兵衛はその帰蝶の願いを叶えるべく、菊丸を連れて尾張へと旅立つことにしたのでした。
第8回「同盟のゆくえ」あらすじ:結婚を決意した帰蝶と十兵衛の関係は?
菊丸の案内により、明智十兵衛は変装して尾張の海辺で漁から帰ってくる織田信長を待っていました。
すると、昇る朝日を背に浴びて海から帰ってきた織田信長は、浜辺で獲れた魚をさばいて村人に安く分け与えていました。
その中に紛れて織田信長をしげしげと見た明智十兵衛は、「奇妙な男じゃ」とつぶやきながら不思議な感覚にとらわれているのでした。
尾張から帰った明智十兵衛は、果たしてこの奇妙な男に帰蝶を嫁がせていいものか思い悩みながらも、再び帰蝶と対面します。
複雑な思いをいだきながらも「尾張へお行きなされませ」と伝えると、帰蝶は「十兵衛が申すのじゃ。是非もなかろう」と、寂しげに応えたのでした。
こうして思いを寄せる十兵衛の説得により、帰蝶は寂しさを押しこらえるようにして、尾張の織田信長のもとに嫁ぐことを受け入れたのでした。
帰蝶が織田信長のもとへ嫁ぐことを了承したと聞いた斎藤道三は、織田家との同盟が強固となり「これで海が近づいた」と歓喜して、帰蝶を説得した明智十兵衛を褒め称えました。
しかし、一方で織田家と同盟関係を結ぶことは、強大な今川家を敵に回すことにもなりかねず、息子の高政は当初から反対していました。
帰蝶と織田信長との結婚を決定づけた明智十兵衛に対して、高政は裏切り者として美濃の守護・土岐頼芸のもとに連れ出します。
土岐頼芸は、自分を差し置いて斎藤道三が尾張の織田信秀と手を結ぶことに不満を抱いており、今回の帰蝶と織田信長の結婚を潰すよう明智十兵衛に命令しました。
しかし、信念を曲げない明智十兵衛は、織田家との同盟がいかに重要であるかを熱く語り、この命令には従えないと断固とした姿勢を示すのでした。
こうした明智十兵衛の態度に対して高政も声を荒げて反論しますが、土岐頼芸はあくびをしてその言葉を受け流すと、自分の意思をくじかれ恥をかいたと思った高政は、明智十兵衛との距離を置き始めたのでした。
第9回「信長の失敗」あらすじ:帰蝶と織田信長の初対面
帰蝶と織田信長の結婚は駿河の今川義元のもとまで伝わり、美濃との同盟を急いだのは織田信秀が弱っているからに違いないとにらみ、傘下におさめていた三河の松平広忠(竹千代の父)を呼び出して戦支度を始めます。
松平広忠は駿河から三河の岡崎に戻る道中、何者かの襲撃に会い命を落としてしまいました。
後でその場に駆けつけた菊丸は、竹千代の母と伯父のもとへ向かい、織田家の仕業であると報告をしつつ竹千代の身を守る決意を固めたのでした。
祝言をすっぽかし翌日に帰蝶のもとに現れた織田信長は、「村に出たという化け物を探していた」と言って遅れてやってきた訳を話し始めます。
最初は突拍子もない話の内容に怪訝な顔で聞いていた帰蝶ですが、実はそれは村人の不安を取り除くためのものだったことを知ると、自然と笑みを浮かべて織田信長を見つめました。
その後、二人は織田信長の両親のいる末森城に挨拶に訪れると、織田信長は引き出物と称して大きな黒い箱を信秀の前に差し出します。
信秀は差し出された箱を見て不審に思いながら中を見ると、そこにあったのは、なんと殺害された松平広忠の首でした。
信秀は同席していた帰蝶と土田御前に席を外させると、烈火のごとく織田信長を叱りつけます。
それに対し、良かれと思ってやったことを完全に否定された織田信長は、不服に思い怒りをあらわにしながら城を後にしたのでした。
その後、織田信長は自分の居城の那古野城に戻り、気晴らしに鉄砲を撃っていると帰蝶がそこにやってきました。
帰蝶は織田信長の勧めで初めて鉄砲を撃ち、その楽しさを二人で共有し打ち解けると、それとなく「父は嫌いですか?」と尋ねます。
すると織田信長は「時々大嫌いになる」と言うと、帰蝶も「私も時々大嫌いになります。同じでございますね」と言い、お互いの心の距離を縮めたのでした。
一方、その頃美濃では叔父の光安からの依頼で明智十兵衛が妻木の里に米を届けていました。
小さい時に訪れたことのある妻木家を見て回っていると、そこには小さな子供とかくれんぼをしている煕子と久しぶりの再会をはたします。
昔話に花が咲き、煕子との懐かしい思い出にひたり心を揺さぶられる明智十兵衛なのでした。
第10回「ひとりぼっちの若君」あらすじ:織田信長と帰蝶の結婚生活を探る十兵衛
明智十兵衛に対して密かに思いを寄せる駒は、京都に戻ってからというものすっかり落ち込んでいました。
そんな駒の元へ、かつて身を寄せていた旅芸人の伊呂波太夫が現れ久しぶりの再開をはたすと、自分を助けてくれた恩人も明智家の御紋をまとった人だったと知り、いっそう明智十兵衛への思いを募らせるのでした。
その頃、尾張と三河の国境にある安城城で織田家と今川家の戦が起こり、そこの城主で織田信長の腹違いの兄・織田信広が捕らえられるという事件が起こります。
今川義元は、織田信秀に対して捕らえた織田信広と竹千代の人質交換をせよと迫ってきたのです。
その知らせを聞いた斎藤道三は、竹千代は三河の松平家を継ぐ者であり、その竹千代が今川家に渡れば「尾張は虎の側で暮らす猫のようなものじゃ。我らはその猫と盟約を結んだ国じゃ。猫を守るために虎と戦わねばならぬ」と危惧して明智十兵衛と叔父の光安に言いました。
はたして織田信秀はこの人質交換を受け入れるのか?それを知りたい斎藤道三は、尾張の帰蝶のもとへ行き探りを入れてこいと明智十兵衛に命じます。
あまりにも身勝手で無謀なミッションを与えられた明智十兵衛は「鬼め!命がいくらあっても足らんわ!」と吐き捨てながらも尾張へと向かったのでした。
三人の魅力
明智十兵衛と二人の時は愚痴をこぼす光安ですが、斎藤道三の前ではまるで飼い猫のように従順になってしまいます。
それを見た十兵衛のさげすんだ表情や、急に話をフラれた時の困った十兵衛の表情、そしてそれをいたずらっぽく見つめる光安。
さらには定番となったミッションを下された時の十兵衛の「はあ?」も飛び出し、この三人のやり取りの醍醐味がつまったシーンだと思います。
個人的には三人のこのやり取りが好きだったので、このシーンは何度でもみてしまいますね 笑
一方その頃尾張では、人質交換を決めた信秀に対し織田信長は断固として反対し、竹千代を自分の居城へ連れて行ってしまったのです。
尾張に着いた明智十兵衛は帰蝶との再会をはたすと、帰ってきたばかりの織田信長と初めて対面します。
そこへ竹千代が現れ、織田信長に一緒に将棋を指そうと願い出ます。
鉄砲の話題で明智十兵衛に興味を示した織田信長は、帰る明智十兵衛とまたの再会を約束し、竹千代と将棋を打ち始めました。
竹千代は「今川は敵です。敵を知るには敵を知らねばなりませぬ」と、今川家へ人質に行くことを了承したのでした。
さて、なぜ竹千代は織田家と今川家で人質となっていたのか?
それについては下記の記事でご紹介していますので、気になった人はこちらも読んでみて下さい。
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娘の帰蝶と織田信長を結婚させた斎藤道三と明智十兵衛:反対する斎藤高政との確執が戦いへ
宿敵の織田信秀との盟約を結ぶことは、豊かな恵みを運んでくれる海に近づくことだとして、帰蝶と織田信長の結婚をすすめた斎藤道三と明智十兵衛。
一方、織田家と盟約を結べば強大な今川家と敵対することになりかねないとして、帰蝶と織田信長の結婚を反対した高政。
この帰蝶と織田信長との結婚が道三と高政の確執を生み、やがて起こる「長良川の戦い」の遠からぬ原因であったように思えます。
「麒麟がくる」を振り返って見ると、二人の関係性の変化がよくわかり、なおさら「長良川の戦い」のシーンの重みが増してきますよ。
さて、このブログでは他にも大河ドラマ「麒麟がくる」の時代背景を取り上げた記事を掲載しています。
登場人物の関係性など、ドラマでは描ききれなかった裏側についても書いていますので、さらに深く楽しみたいと思った人はこちらも併せて読んでもらえると嬉しいですね。
↓大河ドラマ「麒麟がくる」にまつわる特集はコチラ↓
↓斎藤道三まつわる特集はコチラ↓